妊活を頑張っているご夫婦でも、
不妊症の原因は5:5。
不妊症というと「女性の問題」とされる風潮がありますが実際のところ5:5です。
今回は男性の不妊の原因を解説してみます。
男性不妊の原因ナンバー1は造精機能障害
その中でも男性不妊の原因NO1は造精機能障害です
- 精子減少症
- 精子無力症
- 精子死滅症
- 精子過剰症
これらが造精機能障害、簡単に言うと精子をうまく作れないってことですね。
1つずつ見る前に、正常を知ろう!
正常な精子
[aside type=”pink”]精液量:1.5ml以上
pH:7.2以上
精子濃度:1500万/ml以上
総精子数:3900万以上
運動率:40%以上
正常形態精子率:4%以上
となっております。
[aside type=”boader”]量:これは1回に射精で排出される量です。
pH:酸塩基平衡とも言い、中性が7.4、数字が大きくなるとアルカリ性、小さくなると酸性です。
精子濃度:精子の動きをストップして、計測板を用いて精子数を数えます。1ml中1,500万個以上いるのが正常。
総精子数:精液中の精子の総数です。
運動率:動いている精子が何%いるか。
正常形態精子率:形が未成熟だったり、しっぽが無いなど形態に異常がない精子の割合です。4%以上で正常って正直びっくりです。
[/aside]これを踏まえて、造精機能障害を1つづつ見てみましょう。
精子減少症
精子の数が少ないと減少症と診断されます。
精液1ml中、精子の数が2000万以下とされています。
正常値は3900万ですが5000万~1億が理想とされています。
精子無力症
精子の数には問題がないが運動率が悪いと無力症とされます。
精液検査して、前進運動をする精子が50%未満、前進運動精子が20%未満であるときに精子無力症と診断されます。
1回の検査で基準値を下回ったとからと言ってすぐに診断されず、何度か精液検査を行います。
精子死滅症
精液中の精子に受精能力がないか完全に死滅している状態です。
この状態では自然妊娠は難しいので顕微受精(精子と卵子を採取して人の手で受精させる)が選択されます。
精液検査を何度か行い、受精できそうな精子を探したり、精巣上体を切り取って顕微受精できそうな精子を探します。
精子過剰症
精子の数が多すぎる疾患です。
数が多いと良いかと思われがちですが、奇形が多く頭やしっぽがなかったり、たくさんの精子がくっついてしまうことがあるようです。
原因はわかっていませんが生活習慣や加齢によるものと考えられています。
この中で、今回は無力症、運動率について書こうと思います。
精子の運動率
[aside type=”orange”]精子の運動率は総運動率40%以上、前進運動精子32%以上[/aside]
このようにWHOで定義されています。
精子の能力は、計測する日の体調や環境など多くの要因により大きく変動するため複数回、検査をして判定します。
精子は卵子を目指して子宮内から卵管へと移動を試みますが、泳ぐ力が無いと卵子までたどり着けず受精できません。
[keikou]運動率の正常値は40%以上[/keikou]
自然妊娠を目指すのであれば運動率は50%以上が望ましいとされます。
精子は鞭毛(べんもう)というしっぽを使って移動をしますが、エネルギーが必要です。
エネルギーはミトコンドリアという細胞内器官で作られます。
このミトコンドリアの発育が悪いと精子無力症となると考えられます。
精子無力症になってしまう原因は、生活習慣の影響が大きいと言われていて、食生活やストレス、運動不足などが大きく関与しています。
[aside type=”orange”]
このようなことがリスクとされています。注意しよう!
- 運動不足
- 肥満
- 喫煙
- 大量の飲酒
- ストレス
- 食生活の乱れ
男性の精子はおよそ70~120日間という期間をかけて育ち、「精子の質」はその期間の環境に大きく影響されます。
女性の卵子にも言えますが、
- 材料(タンパク質・アミノ酸)
- 栄養(グルコース、ビタミン)
- 酸素(O2)
- ホルモン
この4つが揃っていなければ「質」の良いものは作れません。
またこれらを運搬する血流がよどんでいたり渋滞していてはいくら物があっても運ばれなければ使えません。
これらの問題を解消すると運動率は改善します。
あと、禁欲すると精子の量は増えますが、運動率は下がるそうです。
まとめ
不妊の原因は男女比5:5!
男性の原因は精子がうまく作れないコト(造精機能障害)!
1番のリスクと言われる生活習慣に気を付けよう!
- 運動不足
- 肥満
- 喫煙
- 大量の飲酒
- ストレス
- 食生活の乱れ
生活習慣はすぐ見直すことができそうですよね!