不妊症の検査について。
ご質問を受けましたのでブログでお答えしていきます。
妊活でお悩みの方はまずクリニックや病院で検査をします。
その検査の内容に不安を感じる方が多くいらっしゃるので記事にしました。
病院の検査はどんなことするの?痛い?などを書いています。
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病院での検査一覧
たくさんの検査がありますが、こちらでは病院で一般的に行われる最初の検査について解説していきます。
- 精液検査(♂)
- ホルモン検査(♂♀)
- フーナーテスト(♀)
- 経膣超音波検査(♀)
- 卵管造影検査(♀)
- 抗精子抗体検査(♂♀)
- 子宮頸管粘液検査(♀)
不妊症の基本的な検査はこちらの7つです。
検査の目的と内容、どんなことがわかるのか?
1つずつ解説していきます。
精液検査
検査目的
精液検査では精子が元気かどうか、いるかいないか、その子たちは妊娠能力があるのかをチェックします。
検査内容
WHOでは基準値というものがありますが、日本ではもう少し厳しめの基準を独自で設けている病院が多く見受けられます。
チェックするのは病院によってまちまちですが、
- 精液の量
- 精子の数
- 精子の運動率
- 精子の正常形態率(奇形率)
- PH
- 精子の生存率
ここらはどちらの病院でもチェックすると思います。
さらに細かくみると
- 精子の直進運動率
- 精子の直進運動距離(SWAT)
- 精子が元気な子たちの数と率(SUT)
- 精子のDNA検査(クロマチン検査)
などの検査があります。
コチラにも詳しく書いてますのでご参考になさってください。
どんなことがわかる?
妊娠には精子と卵子が必要なので、精子に妊孕性(にんようせい:妊娠させる能力)があるかどうかがわかります。
無精子症、乏無精子症、精巣静脈瘤、などの指標になります。
検査の仕方
病院で精液を採取するor自宅で採取して持ち込む
↓
病院に提出する
↓
検査結果が出る
という流れです。
赤ちゃんが欲しいと思ったらご主人も迷わず検査を!
ホルモン検査
目的
ホルモン検査は血液を採取してホルモンの値を調べます
検査内容
ホルモンの検査はたくさんの種類があります。基本的なところはこのあたりです。
- エストロゲン:女性ホルモン(E2)
- プロゲステロン:黄体ホルモン(P4)
- エルエイチ:黄体形成ホルモン(LH)
- エフエスエイチ:卵胞刺激ホルモン(FSH)
- テストステロン:男性ホルモン
- ティースリー:甲状腺ホルモン(T3)
- ティーフォー:甲状腺ホルモン(T4)
- エーエムエイチ:アンチミューラーホルモン(AMH)
検査の仕方
血液を採取し、検査機関で調べます。
痛い?
血液を採取する際に注射器で採取するので、針がチクッとする程度です。
どんなことがわかる?
ホルモンはカラダの命令を行うものです。
ホルモンの数値で組織の発達具合や成熟具合、機能の低下や機能の亢進などが予測できます。
フーナーテスト
目的
性交後、精子が子宮内にきちんと進入できているかを確認するテストです。
検査内容
性交後の頸管粘液を採取し、精子がいるかどうかを確認します。
検査の仕方
午前中に頸管粘液を採取し調べます。
頚管粘液が多く分泌する排卵日近くで検査を行います。
検査の当日の朝、もしくは前日の夜に性交をもってもらい、頚管から粘液を採取して400倍の顕微鏡で活発な運動精子を数えます。
一般的に運動精子25以上が正常です。
痛い?
粘液の採取なので痛みはほとんどないとされています。
どんなことがわかる?
フーナーテストでは子宮内に精子がどれだけ進入できているかをチェックします。
400倍の顕微鏡で見て25以上が正常ですので、
正常ですと25×400=10000
1万匹の精子が子宮内に入り込んだと推測できます。
1万匹の精子が子宮に入ると、卵子にたどり着くのは1~5匹と言われていて4カ月で1回妊娠すると言われています。
経膣超音波検査
目的
超音波を使って、卵巣の状態や子宮の状態を確認します。
検査内容
卵巣の場合、卵胞の育ち具合を確認したり、子宮であれば内膜の厚さや子宮の形態、妊娠反応がある場合の胎嚢の確認などに使用します。
検査の仕方
膣に検査器具(プローブ)を挿入して機器で画像を確認します。
痛い?
痛まなかったという方がほとんどですが、プローブを挿入する際に痛みが出る方がいます。
どんなことがわかる?
卵巣の状態のチェック
卵胞(卵子が包まれた細胞)の大きさや数、腫れや腫瘍など
子宮の状態のチェック
子宮内膜の厚さ、子宮の形状、子宮筋腫などの腫瘍の確認など
この検査は子宮と卵巣の病気を調べたり状態を見たりなど幅広く検査されています。
卵管造影検査
目的
子宮から繋がる卵管の状態がどうか調べます。
検査内容
卵管がトンネルのように通じているか、薬液を使って検査します。
薬液は水溶性と油性があります。
検査の仕方
膣から器具を挿入し、造影剤を子宮内に充満させます。この後レントゲン撮影を行います。
痛い?
癒着や閉塞がある場合には痛みを感じることが多いようです。
どんなことがわかる?
卵管が腹腔まで通じているか、子宮腔や卵管の形状まで見ることができます。
また卵管采という卵子を卵管に運ぶ組織の周囲の癒着もわかります。
卵管や卵管采が癒着などで閉塞していたり動きが悪い状態ですと精子をの出会いが難しくなるため、
ART(高度生殖医療)にステップアップする基準となります。
子宮頸管粘液検査
目的
頸管粘液に異常があると精子が子宮内に入れないため、量や状態を調べます。
検査内容
頸管粘液の量、透明度、牽糸性、乾燥させたのちの羊歯状結晶の有無を測定します。
検査の仕方
子宮口から注射器で吸引して採取します。
痛い?
痛みはありません。
どんなことがわかる?
頸管粘液は精子の遡上に大きく関わります。
精子が子宮内に入れるかどうかは妊娠の第一の壁なのでフーナーテストと並んでとても重要な検査です。
また頸管粘液はホルモンの働きで増えたり減ったりするので排卵のサインにもなります。
抗精子抗体検査
目的
精子の動きを悪くしたり、死滅させる抗体を調べる検査です。
検査内容
抗精子抗体という精子を攻撃する抗体がカラダにあるかどうか調べます。
抗体は血液、頸管粘液、腹水、卵胞液にも存在することがわかっています。
検査の仕方
血液を採取して調べます。
痛い?
採血は注射器で行うので、チクっとした痛みがあります。
どんなことがわかる?
抗精子抗体は妊娠のステップを様々な所で障害する可能性があるため、大切な検査になります。
抗体は女性だけではなく男性にも存在する場合もあるので注意が必要です。
まとめ
- 一般的な検査は7種類
- 男性女性の検査は2種類、女性のみは4種類、男性のみは1種類
- 経膣超音波・卵管造影検査は場合によって痛みあり
- 妊娠のステップを確認する大切な検査なので怖がらずに受けることが妊娠への近道