子宮内膜とは
子宮内膜とは、子宮の機能層のことで、月経周期によって厚くなり月経時に脱落する組織のことです。
卵子と精子が卵管で受精卵となったあと、受精卵は子宮を目指します。
子宮内膜は言わば受精卵の専用ベッド。
受精卵が子宮内膜に触れると、受精卵は子宮内膜に潜り込み血管を引き込み血流を確保します。
これを着床と言います。
着床に理想的な子宮内膜の環境は、排卵後5~7日目(着床期)の厚さが13~20mm。
血液が豊富でフカフカの状態がよいとされています。
妊娠に必要な厚さは何mm?
[aside type=”boader”]妊娠に理想的な子宮内膜の厚さは13mm~20mm[/aside]
と言われています。
子宮内膜は月経前半の増殖期には1日0.5mmのスピードで増殖し、
月経中期の分泌期には1日0.1mmで厚くなると言われています。
子宮内膜が何mmくらいだと「薄い」と判断されるかについてですが、排卵期~着床期で7~9mmという報告が多くみられます。
薄くても(8mm以下)絶対に着床しないというわけではないそうですが、
理想に近い方が妊娠しやすいという統計は出ています。
子宮内膜の厚さはホルモンバランスに影響されているので、ホルモンのバランスも良い方が妊娠を維持しやすいです。
厚くなるメカニズム
子宮内膜はホルモンによって増殖していきます。
おもに子宮内膜を厚くするホルモンは
- エストロゲン
- プロゲステロン
になります。
エストロゲン
一般的な名前だと「女性ホルモン」がエストロゲンです。
卵胞という卵子をお世話する細胞から作られます。
材料はコレステロールです。
エストロゲンは月経周期の前半にたくさん分泌されます。
エストロゲンは子宮内膜の細胞にレセプター(受容器)があるとされており、エストロゲンを受け取ると子宮内膜内の動脈(らせん動脈)を増やし機能層の厚さを増す作用があります。
プロゲステロン
卵胞がお世話してきた卵子を排卵した後に変化する「黄体」という組織から分泌されます。
材料はエストロゲンと同じくコレステロール。
プロゲステロンが血中に放出されると体温が0.3~0.4度上がると言われています。
子宮内膜にはエストロゲンと同様に動脈を増やし、厚さを増します。
また子宮内膜腺もプロゲステロンの影響を受け、グリコーゲンを富む分泌液を分泌します。
どうすればいい?
子宮内膜をベッドに例えるとわかりやすいですね。
- エストロゲン:ベッドそのもの、フレーム
- プロゲステロン:ふわふわのかけ布団
どちらかが欠けてもふわふわのベッドにはなりません。
どちらも必要ですね。
ホルモン値を正常に
ホルモン値を正常に近い値にしましょう。
ホルモン値は病院でないと計測できないので、ホルモン値を正常にするには生理周期を理想に近づけるようにしましょう。
生理周期の理想ポイント
- 周期28~32日で周期によってばらつきがない
- 生理期間5日
- 低温期:14日程度
- 高温期:14日程度
- 低温期と高温期の温度差が0.5℃以上ある
- 低温期から高温期になるとき1日で体温が上がる
- ガタガタの体温になっていないこと
このポイントを抑えられていれば、ホルモン値は正常に近いと考えられます。
ホルモン値を正常に近い値にしましょうと書きましたが、
生理周期を自分でコントロールすることはできません。
生理周期を正常に近づけるには様々なファクターが必要になりますし、個人の環境やライフスタイルによってもアドバイスが変わります。
専門家にカラダをみてもらう、がベストです。
食事内容をみなおす
食事で重要なのはタンパク質。
そしてビタミンB群。
ですが食事で「これを食べていれば子宮内膜が厚くなる」というものはないので気をつけましょう。
どれか1つの栄養素に注目しすぎるよりもバランスが重要になります。
まず、自炊。
そして
「まごわやさしい」を目標にしてくださいね。
- ま:マメ
- ご:ごま
- わ:わかめなどの海藻
- や:野菜
- さ:魚
- し:椎茸
- い:芋
イメージは「おばあちゃんが食べていた、もしくは好きそうな食事」
味は出汁をしっかりとって、シンプルにしてあげると薄味でも美味しくいただけます。
ここに、タンパク質を多め(豆や魚)でビタミンとミネラルをバランスよく野菜や海藻を取り入れましょう。
ストレスを上手に解消する
ストレスも色々ありますね。
妊活によるストレス。
仕事上のストレス。
対人関係のストレス。
自分へのストレス。
ストレスを受けるとストレスに負けないためのホルモンが出ます。
このホルモンは「コルチゾール」というホルモンです。
このコルチゾールがたくさん出てしまうと問題になることがあります。
こちらの記事にも大切なことが書いてありますのでご参考になさってください。
中ほどの「副腎疲労と性ホルモンの関係」あたりです。
すぐできる対策
子宮内膜を厚くしたい方におすすめな対策を少しご紹介します。
ストレス対策
まず、ご自分でストレス発散方法があれば積極的に行動しましょう。
運動がストレス発散になる方は運動。
カラオケがストレス発散であればカラオケ。
ただ、甘いものやお菓子などカラダにマイナスになることがストレス発散方法の方は1度他の方法を模索しないといけませんね。
こちらの下の方に書いてある「耳引っ張り」もおすすめです。
お風呂に浸かる
あなたは毎日お風呂に浸かっていますか?
湯船に浸かることは、子宮を温めることと同じと考えてください。
子宮内膜を厚くするには、材料と血流とホルモンが必要です。
その1つの血流をよくするために、1日の最後にお風呂に浸かって子宮をあたためてくださいね。
血流をよくする
血流をよくするために、
- お風呂に浸かる
- 軽い運動をする
- カラダを冷やさない
- 白湯などあたたかい飲み物を飲む
あとは寝る前に子宮辺りに両手を置いて、子宮の存在を感じてあげることも有効です。
「今日も1日おつかれさま」
と声をかけてあげましょう。
まとめ
子宮内膜を厚くするための対策です。
[aside type=”lime”]- ストレス対策をしよう
- お風呂につかる
- 血流をよくしよう
対策は何個か上げましたが、ご自分では難しかったりライフスタイルなどにもよることが多いので、
可能であれば専門家にカラダをみてもらうようにしてください。